基本情報
NAGINATAはガスクロマトグラフ/質量分析計(GC/MS)で、信頼性の高いスクリーニング分析・多成分一斉分析を実現するために開発されたソフトウェアです。
Calibration Locking Database法により、分析に使用するGC/MSの装置状態を管理した上で、データベースに登録された化合物情報(保持時間(保持指標)、検量線、MSスペクトル)を用い検出から定量まで行えます。
– Keywords –
GC/MS、SIM/Scan、装置状態管理、AIQS、網羅分析、多成分一斉分析、スクリーニング、緊急時迅速分析
特長・機能
日々幅広い分野の多成分一斉分析に対応可能なデータベースラインナップ
「農薬(環境・食品)」、「環境汚染物質」、「容器包装添加材」のスクリーニング分析や、一般に標準物質の入手が困難な、「乱用薬物」や「化学兵器用剤」のデータベースを提供しています。
日々の検量線作成や標準物質が不要
データベースに登録された、保持時間:RT(保持指標:RI)・検量線・MSスペクトルを使用することで、標準物質を用いることなく、目的化合物の同定と相対定量を行えます。
日常的には、標準物質を用いた検量線の作成は不要です。
数百物質を一斉に同定・定量
サンプル中の目的化合物を、保持時間:RT(保持指標:RI) の差・MSスペクトル一致度・イオン比(確認イオン/定量イオン)の3つの要素から自動的に同定し、データベースの検量線を用いて相対定量します。
自動同定・相対定量の結果は、同定精度や相対定量値等からレベル分けして帳票に出力さるため、解析結果の確認も簡単に行うことができます。
GC/MS の状態評価と管理
専用のクライテリアサンプル(チェックサンプル)を測定し、その結果を自動解析することで分析に使用するGC/MSの状態をソフトウェアが客観的に評価します。
メンテナンスが必要な部分の把握ができるため、ノウハウになりがちなGC/MSのメンテナンスを標準化し、業務効率を向上させることが可能です。
高感度な測定が可能な、SIM/Scan対応
GC/MSのSIM/Scanモードに対応し、感度が得られにくい化合物はSIMモードのデータを用いて解析が可能です。
分析の流れ(シンプルなワークフロー!)
通常は手間がかかるスクリーニング分析・多成分一斉分析も、簡単かつシンプルな流れで実施可能です。
- GC/MSを専用のクライテリアサンプルを用いて状態評価 [システムパフォーマンスレポート例]
- 測定対象のサンプルに内部標準溶液を添加
- GC/MS Scan モードで分析(分析時間 45分)
- データベース(保持時間:RT/保持指標:RI・検量線・MSスペクトル)を用いて、検出と定量計算
- 自動データ解析結果を表示 [自動解析の結果例]
- 検出された化合物について、マニュアル解析画面で確認および修正 [メイン画面例]
仕様・環境
仕様
動作環境
Operating System | Windows XP sp3、7、10 |
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データ解析ソフトウェア | Agilent 社製 MSD ChemStation D.03.00 sp2 ~ F.01.03 Agilent 社製 MassHunter Acquisition B.07.00 ~ B.08.00 |
その他 | Agilent 5973、5975、5977シリーズ GC/MS EPC 付きスプリット / スプリットレス注入口、Agilent オートインジェクタ |
必要試薬
林純薬工業株式会社: | |
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内部標準溶液 | カタログNo.99056213 AIQS/NAGINATA 内部標準 Mix 各10μg/ml アセトン溶液 2ml×5本 |
システム評価サンプル | カタログNo.99056015 NAGINATA クライテリアサンプル MixⅡ ジクロロメタン溶液 1.5ml×10本 ※在庫限りで販売終了 カタログNo.99056214 AIQS/NAGINATA クライテリアサンプル MixⅢジクロロメタン溶液 1.5ml×2本 濃度:C15、C30~33 各2μg/ml その他各1μg/ml |