お問い合わせ
リアルタイム、高選択性のイオン分子反応-質量分析装置

Redion IMR-MSは、イオン分子反応を使用し、高い選択性と感度を持ちながらリアルタイムで測定が可能な質量分析装置です。

基本情報

IMR-MSとは

IMR-MS (Ion Molecule Reaction – Mass Spectrometry) は、イオン(Reagent ion)と中性分子(測定対象化合物)との反応を利用して、極めて高い選択性と感度でVOCをはじめとする化学物質を検出するための質量分析装置です。

従来の質量分析法と比べ、バックグラウンドノイズが少なく、特定の化合物を高感度に検出できる点が特長です。IMR-MSは気体試料に対する高感度・高選択性の質量分析装置として、環境、半導体、新エネルギー、食品、医療など多くの分野で注目されています。

Redionの特長

Redionは、水と空気からReagent ionを生成し、四重極 (First Mass Filter) で高速に切り替えながらリアクションチャンバーに導入して、気体試料中の化合物と反応させることで、化学イオン化を行います。1回の測定で化合物ごとに多数のイオンを生成することが出来ます。

Reagent ionと測定対象化合物のイオン化エネルギーや電子親和力の関係により、イオン化可能な組み合わせが異なるため、選択性が生まれます。

イオン化された測定対象化合物を四重極 (Second Mass Filter) で分離し検出することで、バックグラウンドが少ない状態で特定の化合物を高感度に検出できるようになります。

また、前処理やクロマト分離を必要としないため、リアルタイムかつダイレクトに測定ができ、オンライン測定などにも威力を発揮します。

応用分野

Redionが提供するソリューションは多岐にわたります

半導体クリーンルーム中AMC(分子状汚染物質)測定
環境VOCの高感度リアルタイムモニタリング
工場排気ガスモニタリング、フィルター・スクラバー性能評価
緊急対応化学物質漏洩時の迅速測定
室内環境空気清浄機性能評価
食品フレーバーリリース、調理香の現場測定
医療・バイオ呼気中の疾患マーカー探索、細胞発生ガス

構成と仕様

システム構成

システム構成
  1. イオン源で、水と空気からReagent ionを生成
  2. First Mass Filterで、Reagent ionを選択的にリアクションチャンバーに導入
  3. リアクションチャンバー内で、気体試料とReagent ionのイオン化反応を定量的にコントロールしイオン化
  4. Second Mass Filterで質量分離
  5. Electron multiplierで検出

イオン化

・Proton transfer
測定対象化合物が、Reagent ionからプロトン(H+)を受け取ることでイオン化されます。
測定対象化合物のプロトン親和力がReagent ionよりも高いとイオン化効率が高くなります。
 反応例: H3O+ + M → MH+ + H2O

・Electron transfer
測定対象化合物が、Reagent ionから電子を受け取る(もしくは受け渡す)ことでイオン化されます。電子親和力により促進されます。
 陽イオンモード反応例: NO+ + M → M+ + NO
 陰イオンモード反応例: O2 + M → M + O2

この他にも水と空気から
 陽イオン用: H3O+, NO+, O2+
 陰イオン用: O, O2, OH, NO2, NO3
以上計8種のReagent ionを生成し、様々なイオン化方式で選択的にイオン化を行うことができます。

仕様

極性切替< 10秒
質量範囲m/z 10 – 420
検出限界< 10pptv
ダイナミックレンジ6桁
キャリヤーガス窒素またはヘリウム
電源単相200V, 1.4kVA
外寸幅940 × 奥行740 × 高さ820mm
重量255kg

関連資料

導入ご検討中のお客様向け

理化学ソリューションについてのお問い合わせはこちらから。

お問い合わせ

ユーザー様向け

すでにお取引のあるお客様は、コールセンターへお問い合わせください。

コールセンターお問い合わせ

あなてっくメールマガジン

あなてっくメールマガジンの購読申し込みはこちらから。

購読申し込み