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ガスクロマトグラフの原理と歴史

ガスクロマトグラフィーとは、混ざり合った複数の成分を個々の成分に分離するクロマトグラフィーと言う分析手法の一種で、移動相(キャリアーガス)に気体(Heなど)、固定相に液体を使用しています。

ガスクロマトグラフィーが開発された当初は、固体の担体粒子に液体をコーティングしたものをカラムに充填して、固定相としていました(充填型ガスクロマトグラフィー)。しかし、現在数多く用いられているキャピラリーガスクロマトグラフィーは中空カラムの内壁に液体を薄膜状にコーティングして固定相としています。この中空カラムは1957年にM.J.E.Golayによって初めて紹介されました。これは従来の充填型ガスクロマトグラフィーに比べると、格段に分離能力が優れていましたが、ガラス製の細い中空カラムは折れやすく実用的ではありませんでした。

そこで、1979年に Dandeneau らHEWLETT PACKARD(現 Agilent Technologies)研究グループがさらなる開発を試みた結果、チューブの材料に溶解シリカを用いたキャピラリカラムを紹介することに成功しました。溶解シリカの強靭で柔軟、なおかつ表面がきわめて不活性な性質を利用したキャピラリは実用性だけでなく、カラム性能も飛躍的に高くなり、この開発によりガスクロマトグラフの認識が劇的に変わり、数多くの研究室などで使用されるようになりました。

ガスクロマトグラフ

ガスクロマトグラフィーに用いる分析装置をガスクロマトグラフ(GC)と言い、以下のような構成をしています。

ガスクロマトグラフ分析装置の概念図

ガスクロマトグラフ分析装置の概念図

ボンベ、もしくは集中配管から供給された高純度(99.9999%以上を推奨)のキャリアーガス(He、N2、H2)は、レギュレーターにより圧力を調整された後、注入口、カラム、検出器の順に流れていきます。

通常、サンプルはシリンジ(液体、気体サンプルに対応)またはバルブ(サンプルが気体の際に用います)、サンプリング装置、などを使って注入口に導入、気化され、キャリアーガスによりカラムに運ばれたのち、カラム内壁に塗られた液相との相互作用により分離、そして、分離された各成分は検出器により検出されます。

検出されたクロマトグラムは、インテグレータ、パソコンなどのデータ処理装置によって解析され、その成分が何なのか?(定性分析)どの位の成分が入っているのか?(定量分析)等を知る事ができます。

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